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新社長就任スピーチ

2013-07-19

本年6月20日、当社の代表取締役社長に就任した市川祐一郎が、役員・従業員向けに行った社長就任スピーチを以下のとおり掲載いたします。

皆さん、お忙しい中、集まっていただきありがとうございます。

私は、本日より社長に就任致しました。この機会に、私の考えを皆さんにお伝えしようと思います。少し長くなりますが、ご静聴お願いします。

1.初めに

私は、当社に入社して、まず国内外のリグ勤務から始め、石油公団(現:独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)出向を経て、メタンハイドレート開発研究・「ちきゅう」設計等のエンジニアリング、操業管理、マーケティング、会社経営に参画と、業務の変遷を経ながら、今年で入社36年目を迎えます。この間、業績の低迷などがあって、「夢」と「希望」を失いかけていた時期もありましたが、何とか持ちこたえ、海洋掘削事業にずっと携わることができたことを大いに「誇り」に思っています。また、当社を起ち上げられ、つらい時期を乗り越え、引っ張ってこられた諸先輩方に心より感謝しています。海洋掘削事業は、世界のエネルギー供給に欠くことのできないビジネスであり、今後も益々必要とされることは明らかです。また、勿論日本の資源開発にも無くてはならない事業であり技術です。日本の、ひいては世界のエネルギー開発の一端を担っていくという「夢」と「希望」を持ち、同時に当社が事業を展開している各国の発展に貢献すべき社会的責任を任せられている、という「誇り」を持って今後も仕事に臨んでいきたいと思います。

このように社会的に意義が大きく、必要不可欠の事業であるからこそ、社会の信頼と共感を得る必要があり、経団連の定めた企業行動憲章に基づき、国の内外において、人権を尊重し、関係法令、国際ルールおよびその精神を遵守しつつ、持続可能な社会の創造に向けて、高い倫理観をもって社会的責任を果たしていくことが肝要です。さらに、HSQE(健康-Health、安全-Safety、良質なサービス-Quality、環境保全-Environment)への配慮も重要となります。安全最優先、環境保護、健康維持、業務品質管理は、当社にとってきわめて重要な命題であり、今後もその重要性が変わることはありません。さらに、この重要性は、皆さんもこの機会に改めて肝に銘じていただきたいと思います。

2.当社を取り巻く事業環境

さて、当社を取り巻く事業環境ですが、新政権による金融緩和をはじめとする経済政策等への期待感から行き過ぎた円高の是正や株価回復の動きなど、日本経済に明るい変化の兆しが表れ始めています。また、当社にとって重要な指標である原油価格ですが、新興国の旺盛なエネルギー需要を反映して、高値安定状態にあり、当分の間は大きな変化は無いと見込まれています。このため石油開発会社は強い投資意欲を維持し、今年の投資額を昨年比10-15%程度増額するものと見込まれており、暫くは投資意欲の減退はないものと考えられます。中でも新たに相当規模な埋蔵量の発見が見込める地域が限られてきつつある陸上の石油開発に比較して、可能性をまだまだ残している海洋石油開発の重要性はさらに増してきています。ただし、陸上シェールガス・オイルのブームが到来しており、今後は、この影響は良く見極めていく必要はあります。

海洋掘削リグ市場は、これらの影響を受けて、建造ブームの真っ最中にもかかわらず、リグの稼働率は上昇しており、リーマンショックの影響でしばらく軟化していたリグのデイレートも持ち直しつつあります。しかし、メキシコ湾原油流出事故が終息し、開発が再び活発化してきていた大水深マーケットの状況は、現在、踊り場へと入ったようにも見受けられ、世界全体としては、大水深リグがやや供給過多になってきている感があります。また、旧来型ジャッキアップリグの市況は、ここのところずっと停滞しており、最新式のプレミアムジャッキアップ型リグのマーケットが活況を呈していることとの差が顕著になってきています。

このほかの考慮すべき国際情勢としては、イラン情勢の混迷加速、アラブの春、東南アジアの政治・経済の安定化、ベネズエラの政治情勢、ブラジルの経済情勢の悪化、さらに業界の情勢をみれば、北海の旧来油田の枯渇、アフリカの開発ブーム、北極海の開発の動きなどが挙げられ、これらも注意深く観察・評価しておくことが肝要です。

さらに、社内の状況ですが、当社社員の人員構成の年齢2極化、当社リグの新旧2極化への対応が検討すべき課題として残っています。

なお、国内の明るいニュースとしては、メタンハイドレート海洋産出試験の成功、領海内での各種金属鉱物資源の発見がありました。また、「ちきゅう」による佐渡沖基礎試錐「上越海丘」についても順調に作業が進んでおり、現在、日本中から大いに注目を浴びているところです。

3.今後の方針 「成長戦略の実施」

以上の環境条件を踏まえた上で、当社の今後の方針について考えてみたいと思います。

これは、まず中期経営戦略に沿った形で当社の向かっていくべき方向を考えていかねばなりません。中期経営戦略では、始めに「安定・安全操業体制の強化」および「経営管理の強化」を土台となる重点課題として位置づけ、その上で、企業としての発展を目指す重点課題として「リグフリートの増強」、「大水深・新規マーケットへの積極的参入」及び「海洋掘削技術の応用による事業領域の拡大」の3つの成長戦略に鋭意取り組んでいくこととしています。

(1) 「リグフリートの増強」

最初に、成長戦略の1番目の「リグフリートの増強」についてお話しします。このテーマは、後述する人材の確保・早期育成とともに、私が当面の大きな課題として、取り組むこととしたいと考えているものです。

① 新規のリグフリート

まず、新規のリグフリートについてです。

皆さんご存じのとおり、最新鋭のプレミアムタイプのジャッキアップ型リグ「HAKURYU-11」ですが、シンガポールの造船所で2年強の建造期間を経て、5月31日に無事完成し、引き渡しを受けました。同リグは現在、7月から予定されているConson JOC社との契約に基づくベトナム・ブンタウ沖でのファーム1坑約100日の掘削工事に向けて準備を進めているところです。その後の工事案件についても、東南アジアにおける受注活動を活発に展開しており、契約交渉の最終段階に至っています。

さらに、もう一基の最新鋭のジャッキアップ型リグを調達することを決定しました。それは、日本のリース会社がシンガポールで建造する最新鋭のプレミアムジャッキアップ型リグを、約2年後の完成と同時に当社がリース方式により借り受け、運用するというものです。これは、当社が所有権を有しないリースという形をとりますが、実質的には当社の運用リグフリートが1基増えるということです。この仮称「HAKURYU-12」は「HAKURYU-10」に近いスペックを有する高性能リグであり、将来の当社の収益拡大に大きく寄与するものと期待しています。

これらの他、カタールにおける合弁会社Gulf Drilling International Limitedにおきましても新ジャッキアップ型リグ「AL- JASSRA」が本年3月に無事完成し、更にもう2基のジャッキアップ型リグの建造が順調に進んでいます。これらが実現すると、2015年3月期の当社グループのリグフリートは16基と、2012年3月期に比べ5基増加することになり、収益増加のポテンシャルが確実に高まります。この中で、2015年3月期までのリグフリートの新規増強計画は確定しており、資金面での手配も済んでいますが、さらに2016年3月期以降につきましても、大水深セミサブ型リグと更なるプレミアムジャッキアップ型リグの取得・建造を目指していく考えです。海洋掘削リグ市場と新海洋掘削リグの発注・建造状況ならびに海外の大水深プロジェクトの動向に注視し、ジャパン マリンユナイテッド株式会社殿、株式会社IHI殿との協力体制、特に、大水深セミサブ型リグについては、アフリカ、東南アジア等の産油国国営会社・企業などと共同保有の案件を検討しているところですが、その他基礎試錐、メタンハイドレートを始めとする日本周辺海域の金属鉱物資源を含む各種海洋資源の開発に関する国の動きなども勘案しつつ、タイミングを逸することなく、新規建造プロジェクト実現に向けて努力していくつもりです。

② 既存のリグのアップグレードあるいは延命工事

次いで、既存リグのアップグレードあるいは延命工事についてです。

まず、「HAKURYU-5」ですが、延命対策工事として、船体部分の補強と最大搭載量を増大させるべくDeepDish工事を2008年度に約半年かけ株式会社IHI殿の愛知工場にて実施しました。さらに、次回のドライドック検査時に合わせて、古いままであった各種主要搭載機器の新替を含む、大規模アップグレード工事を実施することとしています。これにより、「HAKURYU-5」の寿命はさらに15年程度は見込めると考えています。また、将来的には、1000m超の水深に対応するためのアップグレード工事の是非も検討していきます。

次に「NAGA 1」ですが、延命を図るべく、昨年(2012年)約5ヶ月をかけて、「HAKURYU-5」同様DeepDish工事を同じく株式会社IHI殿の愛知工場にて実施しました。これで通常メンテナンス工事を除けば当面大規模な工事は、必要なくなりました。船体寿命としては約15年程度の延命が図れたと考えています。

イランにて操業中の「SAGADRIL-1」、「SAGADRIL-2」ですが、両リグとも来年にはイランの操業を終えることになりますが、イラン操業が終了した後は、まとまったメンテナンス工事を実施する必要があり、その準備に追われているところです。両リグの内「SAGADRIL-2」は、船齢も増し、今後、高負荷な掘削作業は考えず、坑井改修作業(ワークオーバー作業)あるいは海上宿泊施設(アコモデーションリグ)として6年程度は活用できるようメンテナンスの計画を立てる予定です。「SAGADRL-1」は、「SAGADRIL-2」に比べて船体構造、主要機器ともに良好な状態であるので、継続して掘削作業乃至はワークオーバー作業が10年程度は継続できるようにメンテナンス計画を立てていきます。ただし、いずれにしても船齢の点から、将来は、代替リグが必要となってきますので、その準備も行っていきます。

「ちきゅう」については、平成24年度の大型補正予算により、今まで不足気味であった予備機器や予備部品を購入できることになり、メンテナンス上の問題が大きく改善されることになります。ただし、サブシー機器については、納期の問題があり、現在、保有者である独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)殿と対策を検討中です。

「HAKURYU-10」については、新規建造後5年目をむかえ、今まさに最良のコンディションであり、質の高いパフォーマンスに対し客先からも賛辞を頂いています。従って、今のところまだアップグレードや延命が必要な段階ではありません。当面は通常のメンテナンスでリグ機能を保っていきます。

このように、上場時よりお示ししてきましたリグフリート増強・拡充計画は順調に進んでおり、当社グループの業績の伸長と経営の安定を支える基盤が着実に拡大・拡充しつつあります。

(2) 「大水深・新規マーケットへの積極的参入」

次いで「大水深・新規マーケットへの積極的参入」です。

当社は、上場時よりHOP、STEP、JUMPの3つの段階を通じて大水深マーケットへの参入を実現していく戦略を打ち出してきました。上場時には、大水深掘削ノウハウの蓄積段階であるHOPの段階をほぼ終了していましたが、大水深商業掘削の実績とノウハウの蓄積段階であるSTEPの段階には至っていない状態でした。2011年の後半、「ちきゅう」を使用した当社初の大水深商業掘削であるスリランカ沖でのガス井掘削に成功し、業界の注目を集めました。その後、石油資源開発株式会社殿のメタンハイドレートの海洋産出試験にも成功するなど大水深掘削の実績とノウハウを蓄積してきました。その「ちきゅう」は、現在、JX日鉱日石開発株式会社殿の佐渡沖の試掘に従事しております。また、将来のリグフリート増強の要となるリグクルーの計画的確保と育成にも注力するなど、STEPの段階も着実に進捗しています。このSTEPを踏み台に、次は大水深掘削案件の確保と大水深リグを自社保有する段階であるJUMPの段階に進んでいきたいと考えています。具体的には、前述したように、たとえば有力な産油国の国営企業等から長期操業案件を確保し、それを担保に大水深のセミサブリグないしはドリルシップを自社保有し、操業していく計画を実現化すべく努力しているところです。

(3) 「海洋掘削技術の応用による事業領域の拡大」

次に「海洋掘削技術の応用による事業領域の拡大」に向けた取り組みについてです。

先ず、メタンハイドレート開発についてお話しします。資源エネルギー庁の「我が国におけるメタンハイドレート開発計画」は3つのフェーズに分かれており、2008年度にフェーズ1が終了致しました。2009年度からフェーズ2が始まり、このフェーズ2の期間内である本年の1月から3月に世界初の海洋産出試験が予定どおり行われ、この第1回産出試験は6日間で12万立方メートルのガスを産出するなど、成功裏に終了しました。そしてフェーズ3においては、2018年度までに技術課題、経済性評価、周辺環境への影響等の総合的検証を実施し、商業化の実現に向け技術を整備することとされています。当社グループはフェーズ1からこのプロジェクトに関与しており、フェーズ1では数々の委託研究に従事しました。フェーズ2においては、委託研究に加え、今回の産出試験のコア技術となる坑内試験システムの設計、調達等を担当するとともに、実際の掘削作業に従事し、第1回メタンハイドレート海洋産出試験成功のニュースは日本のみならず、世界各地のマスコミが取り上げ、注目を集めました。また、最近のニュースでは「政府は『海洋基本計画』を閣議決定し、メタンハイドレートの埋蔵量調査を3年で集中的に実施し、18年度の商業化をめざした技術開発を後押しする」とも報じられています。当社グループは、本邦唯一の海洋掘削コントラクターとして、掘削事業部門、掘削技術事業部が一体となって、これからも我が国のエネルギー政策に積極的に寄与していきたいと考えています。

このほか、地球環境を保護しつつ、河川横断、海峡横断、山岳貫通、汀線アプローチ等を可能にする地球環境に優しい水平孔掘削事業も積極的に展開していきます。

4.今後の方針 「安定・安全操業体制の強化」と「経営管理の強化」

最後に、土台となる2つの重点課題である「安定・安全操業体制の強化」と「経営管理の強化」についてです。

①「安定・安全操業体制の強化」

まず、「安定・安全操業体制の強化」についてです。

長期間、安定的に操業基盤を維持・強化していくためには、長期契約の維持・更新・確保を図る必要があります。このため、従来の年度計画予算、中期計画に加え、長期ビジョン(10年間程度)を示して、そのビジョンを達成していくのにどのようなことをしていけば良いのかという視点で、事業ポートフォリオを作成し、大きな方針を打ち立てる手法を採っていきたいと考えています。また、今後も安定的操業のために産油国国営石油会社・企業との良好な関係を維持・継続していく方針に変わりはありません。また、新世代リグの内、「HAKURYU-10」、「HAKURYU-11」の長期掘削工事契約は、ほぼ確保されていますので、今後は仮称「HAKURYU-12」の工事案件獲得に全力を挙げていきたいと考えています。無論、旧世代リグについても、現行の契約工事が近々終了する「HAKURYU-5」および「SAGADRIL-1」「SAGADRIL-2」の新規案件を確保していくことも重要です。「SAGADRIL-1」と「SAGADRIL-2」に関しては、イラン操業終了後を見据えて、整備計画を立案するとともに、リグのスクラップアンドビルドも視野に入れて検討をしています。

続いて、常にプライオリティの高い目標である安全操業の徹底についてです。従来どおりHSQEマネージメントシステムによる安全管理の徹底は、言うまでもありませんが、ISOに対応したHSQEの再教育が必要だと考えており、そのための教育システムを構築していきたいと思います。また、計画的かつきめ細かなリグのメンテナンスの実施により、ダウンタイム(機器の故障等により、掘削作業が停止している時間)を最小化することが肝要ですが、リグの経年化に伴いメンテナンス工事量が増大していることも事実です。このため、特に電気と機械の技術者のリクルートにさらに力を入れていくとともに、危機感を持って早期の人材育成を達成する手法を採り入れようと更なる検討を進めています。その他、安全操業徹底の一環として、有事発生時に適切な対応ができるよう危機管理マニュアルを継続的に整備していきます。

②「経営管理の強化」

最後に、「経営管理の強化」についてお話ししたいと思います。

まず、初めにお話ししましたようにリグフリートの増強とともに、私が当面取り組むべき大きな課題と考えています人材の確保と育成についてです。計画的な人材の確保、教育、配置はいうまでもありませんが、私として特に重要視したいのは、社員年齢の2極化の克服であり、若手社員の中間管理職への早期登用と多くの有能である女性社員の現業所業務への積極的活用です。さらに電気、機械等特科クルーのモチベーションを上げていく必要があります。近年、坑井作業の複雑化と油ガス田の小規模化に伴い、顧客からはコスト削減とノンプロダクティブタイム(資機材待ちの待機時間、ダウンタイムなど)を最小限に抑えながら、掘削作業効率の向上としっかりとした信頼性を確保することが求められています。まさに、クルーの熟練が求められているわけです。当社では、熟練リグクルーの退職がここ数年相次ぐため、熟練クルーの経験・技術・知識の若手クルーへの継承をうまく行っていく必要があり、その効率的な方法を継続して検討しているところです。同様に、インドネシア、マレーシアを初めとする東南アジア海域での操業増加に備え、近年とみに重要性が増しているシンガポール事務所(JDCS)、P.T. Japan Drilling Indonesia(JDI)については、人手不足解消のための手段を講じる等、将来のさらなる拡充に向けた布石を打っているところであります。掘削技術事業部、水平孔掘削事業部についても、同様に適材を適所に配置する人事異動計画・人材育成計画が必要とされているところです。

財務安定性の確保も重要な課題であり、自己資本の拡充や、リースを含む資金調達の多様化を検討し、優良顧客との契約締結による健全な営業キャッシュ・フローを確保できるよう努力して、対処していきます。

さらに、事業規模拡大を支える社内体制の整備・充実の一環として、社内の管理体制を充実すべく、取締役と執行役員の役割分担、すなわち、取締役は会社の方針、経営の意思決定を担当し、執行役員がその方針に従って業務を遂行していくという役割分担を明確にするとともに、今年から常務会も常勤取締役がメンバーであったものを常務執行役員以上で構成して業務を執行していくという仕組みに変更します。このほか、各種社外教育・オンザジョブ教育によるプロジェクト・マネージメント力の強化や、より原価・経費の最適化をきめ細かに図り、各種目標達成に向けた新たな評価指標システムを導入したいと考えています。また、最新市場動向をキャッチアップし、顧客ニーズを素早く取り込むために、担当部署を明確にして営業・技術情報を体系的に取得し、効率的に共有していく方法を構築していく計画にしています。特に財務経理等数値情報、文書情報、図面・写真情報のデータは保有しているものの、データのままで、経営資源として活用しやすいデータベースになっていないものがあります。IT技術の更なる活用により業務を効率化、省力化するとともに、これらのデータを真に活用できるものにしていくにはどのようにすればよいか、さらに検討を重ねていく必要があります。

5.最後に

皆さん、当社グループを発展させ、企業価値を向上させていくためにやるべきこと、やりたいことは山ほどありますが、当面の大きな課題は、リグフリートの増強・拡充と人材の確保・育成を考えています。昨年、インドネシアのバリクパパン沖で操業中の「HAKURYU-10」を訪問した際に非常に嬉しいことがありました。乗船勤務していた英国人ツールプッシャーと色々話していた際に、彼になぜ人種が違い、手当も他の欧米リグより少ない当社(JDC)のリグにずっと乗って働いているのかと訊ねました。彼曰く、「他社リグのボスは、部下が気に入らないことや失敗をすると興奮してShoutingやScreamingすることが多いが、JDCの日本人ボスは、非常に落ち着いて静かで、No Shouting、No Screamingである上に、仕事ぶりがプロフェッショナルである。自分は、このようなやり方が好きで、リタイアするまでJDCのリグで働きたいと思っている。」これこそが、JDCのリグの文化だと思った次第です。これからも人材育成に際して大事に維持していきたい誇れる文化だと痛切に感じました。

最初にお話ししたように、常々、私は、当社を『いつでも「夢」と「希望」と「誇り」が持てる会社』にしたいと思って働いてきました。また、これからもそうしたい、皆さんもそうであって欲しいと願っています。このためにも、本日お話しした課題に向かって挑戦し、一つずつ着実に前進していきましょう。私と一緒に同じ方向を向きながら、『「夢」と「希望」と「誇り」がいつでも持てる会社』の実現のために皆で努力していきましょう。「背伸びもそのうち身の丈になる。」といいます。その言葉を信じて、さらなる上を目指して頑張っていきましょう。

最後に、皆さんと、ご家族のご健勝とご多幸を心より祈念して、私の社長就任のご挨拶と致します。

ご清聴ありがとうございました。

  • 以上